大晦日は『笑ってはいけない病院』を見て過ごしたので、紅白どっちが勝ったのかいまだ知りません。全然見てないので(『ルビーの指輪』だけたまたま聞いたけど)。『笑ってはいけない…』はこっちの期待値がでかかった分、ちょっと「ん?」という感じではあったけど、なかなか面白い部分もちゃんとあった。
落とし穴に全力で落っこちた楳図かずおとかね。顔強打してたもんなあ。大丈夫だったかな。あと一生懸命女性の喋り方で演技していた妊婦の岸辺シローも一見見落としがちな味がありましたよ。メンバーがMRIに入っていくとき「装置の天井部分に浅見千代子ちゃんがいるんじゃなかろうか?」という予感を的中させたりもした。あのおばちゃんはもう鉄板ですな。入院患者アキタカくんの常に水平の目線もジワジワ面白かったなあ。ジミー大西の高打率も相変わらずだった。ものすごいヘンな間合いで入ってくる「板尾創路のブラックジャック!」というタイトルコールや、外科医に扮した水木一郎の「ど〜け、ゼーーット!」の間延びぶりも笑ってしまった。
私が一番面白かったのは、検尿コップや尿瓶を常にあふれそうにさせている東幹久だった。もうほんとにヒッタヒタなんですよ。東幹久はあの番組内で完全に芸人として機能していた。梅宮辰夫、江守徹などは「あの役者さんがこんな役で出演!?」という『役者というアイデンティティ』が持つインパクトに重点を置いていたけど、幹久さんは内容勝負というか「やっぱり来たな幹久」というお馴染み感まで漂わせていた。その上ちゃんと要求される妙な温度の低さまでクリアしていた。あの番組はやはり温度の低さを保ってナンボだと思う。今回はちょっと温度があったのが残念だったなあ。