「そんな根性じゃてんでダメだ」と言われそうで怖いのだが、私はもともと環境が変わるのが大変イヤだと感じる人間である。気晴らしで出かけるとかは好きな方だけど、そういう非日常に出向くのがいやという意味ではなく、日常を取り巻く環境に変化が来るのがものすごくこたえるのだ。行きつけの店が閉鎖されてしまったり、私自身が何か別の習慣を取り入れなければならなくなったりすると、本当につらい。停滞は何も生まず、そこから衰退するだけだとわかってはいるのだが、環境が変わるということ自体が何かを確実に失うことなのではないかと思ってしまうのだ。日常生活を大切にしていないくせに、日常に愛着がありすぎるのかもしれない。
で、私の周りで今色々変化が起きている。私自身にしてもそうだし、行きつけの店も閉鎖になってしまった。歳をとるということはいちいちうろたえなくなることなのかもしれないが、私は、はたから見れば大変些細なそんな物事でいちいちうろたえてストレスを覚えている。しばらくすればそれにも慣れて、またそれが日常になっていくのだが、その移行期間はきっとしんどいだろうなあ…と、残ったオレンジジュースを飲みつつそんなことを考えているのだ。