2005年05月13日

意外に渋いなあ、えびボクサー

『えびボクサー』を見た。捨て鉢な暮らしを送っていた元ボクサーの中年男が、2メートルもあるえびを手に入れ、それを見世物にして一山当てようとする映画である。その設定からしてもうすでにずれている。構造的にはバカ映画だ(褒め言葉)。

しかし、これは単に巨大えびが大暴れし、人間たちがとっちらかったドタバタを繰り広げる内容ではなく、もっと渋い物が根底に流れている映画だ。

登場人物の中に、頭のいい人は一人もいない。性格のいい人もいない。だからといってバカで根性悪かといえばそうでもない。凡庸なのだ。物語ではよく『普通』を描こうとはするが、『凡庸』というのはなかなか描かれない。まあ、どんな人でも詳細に見れば何かが突出しているのであり、100%凡庸であることは逆に非凡であることになってしまうのだけどもね。

その、凡庸な人たちが、とにかく目の前のことに必死になっているのだ。何に必死になっているかといえばえびを売り込むことなんだけど、巨大えびを売り込むという荒唐無稽な行為を、何か別のことに置き換えてみれば、これはごくまっとうな、凡庸なお話なのである。

結局主人公は、えびに情が移り、えびを見世物にすることに堪えられなくなっていくのだが、えびにボクシングをさせるということにつながる行動が、図らずも主人公に愛を教えてしまうという、この辺にまたバカ映画の片鱗があるのだけど、全体的には渋い映画でした。ヘンな映画であることは間違いないですけどね。

個人的にはもうちょっとバカ指数が高くてもいいとは思うけど、そういう映画は他を当たればいいので、これはこれでアリな気がする。


posted by まる子 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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